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海外の記事から見るコンテンツマーケティングの第一歩 コンテンツマーケティングは企業も顧客も幸せにする

コンテンツマーケティングはコンテンツを活用し、リード顧客との関係性を深めていくマーケティング手法です。SEOやWEBマーケティング、SNS戦略など、集客のための戦略はさまざまですが、それ等は戦略のうちの一つでしかありません。コンテンツマーケティングの考え方や手法を取り入れることで、適切にコンテンツを使ったマーケティング手法を進められるのです。
コンテンツマーケティングとSEOの違いについての解説記事はこちら
しかし、コンテンツマーケティングについて勉強していても、具体的にどのように進めれば良いのか分からない方もいらっしゃるでしょう。本記事ではコンテンツマーケティングについて情報発信をしている「Content marketing institute」の記事「How To Write a 1-Page Content Marketing Strategy in a Few Hours(数時間で1ページのコンテンツマーケティング戦略を作る方法)」をもとに、コンテンツマーケティングの進め方について解説します。
コンテンツマーケティングの7ステップ
同記事では、コンテンツマーケティングの進め方として以下の7つのステップを挙げています。
- ビジネスの運営目的と目標を特定する
- コンテンツマーケティングの目標を設定する
- 対象者を定義する
- コンテンツのカテゴリとトピックを特定する
- コンテンツの種類と形式の詳細
- 配信チャネルと頻度をリストアップする
- ビジネスの目的に結び付ける
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
ステップ1.ビジネスの運営目的と目標を特定する
最終的な目標を設定することは、ビジネスにおいて欠かせません。例えば「昨対比で売り上げを10%増加させる」「毎月の売り上げを●円とする」など、ビジネスを進めていく上で目標を定めていることがほとんどでしょう。同記事で主張されていることは、「目標をしっかりと定めたうえで、コンテンツマーケティングのプログラムを目標と一致させること」です。
よくあるコンテンツマーケティングの失敗のケースが、「集客はできているものの、最終的な売上につながっていない」というものです。このようなケースの場合、「集客のためのコンテンツは充実しているものの、クロージングのためのコンテンツが不足している」という現象が起きている可能性があります。
コンテンツマーケティングはマーケティング手法の一つです。最終的な売上につながっていない場合、マーケティングは失敗しているということになるでしょう。
ステップ2.コンテンツマーケティングの目標を設定する
ビジネスの目標を設定したうえで、目標を全社で共有し、目標達成のための「コンテンツマーケティングの目標」を設定します。同記事では、Bountiful Bankという銀行を例として、目標設定について以下のように定めています。
ビジネスの目標:貸し手としての Bountiful Bank の認知度と信頼を高める(数値目標はローン申請を 10% 増加)
コンテンツマーケティングの目標:個人金融のトピックに関心のある銀行顧客にとって頼りになるコンテンツリソースになること
ステップ3.対象者を定義する
コンテンツマーケティングで重要なのは、ペルソナ(理想の顧客像)を設定することです。つまりターゲット設定が肝となってきます。ターゲットをどこに設定するのか、なるべく解像度を上げて考えていくことが重要となるでしょう。
気を付けたいのは、多くの顧客を求めるあまりターゲットを広く設定してしまうことです。同記事でもターゲットをしぼることが大切だと強調しています。大企業であればターゲットを広く持ってもリソースが追い付きますが、中小企業はニッチな分野で勝負をするべきです。大企業と同じ土俵に立っても、リソースが追い付かず時間と費用が無駄になってしまいかねません。自分たちのサービスに合致する顧客は誰なのか。しっかりと定義づけていきましょう。
ステップ4.コンテンツのカテゴリとトピックを特定する
目標とターゲットを設定することで、どのようなコンテンツを作れば良いかが見えてきます。コンテンツマーケティングやSEOで陥りがちな失敗が、「検索ワードを出発点としてコンテンツを作成する」というものです。どのような検索の需要があるか調べるのは確かに重要なことですが、ターゲットにコンテンツが届かなければ意味がありません。例え検索の需要が高くても、ターゲットと合致しないキーワードであれば選ばない方が良いでしょう。
ステップ5.コンテンツの種類と形式の詳細
コンテンツのトピックが決まった後は、そのような形式で情報を発信するか決めます。形式はブログ記事かもしれませんし、音声や動画かもしれません。オンラインコンテンツもあれば、紙などのオフラインのコンテンツもあるでしょう。例えば、ターゲットが高齢者であればオンラインよりもオフラインのコンテンツの方が適切かもしれません。形式を選ぶ場合も、全てはターゲットを軸に考えていく必要があるのです。
ステップ6.配信チャネルと頻度をリストアップする
配信チャネルと配信の頻度を検討します。ホームページやSNSなど、配信チャネルは無数に存在します。同記事で強調しているのは、やみくもに配信チャネルを増やさないことです。配信チャネルは後でも追加できます。現状のリソースに照らし合わせ、無理のない範囲でチャネルを運用しましょう。
配信チャネルをしぼるのは、配信の頻度をある程度保つためにも必要な観点です。コンテンツマーケティングは根気のいるマーケティング手法だといえます。継続的にコンテンツを発信していく必要があるのです。配信頻度を担保するためにも、チャネルはある程度しぼっていくことが大切です。
ステップ7.ビジネスの目的に結び付ける
ビジネスの目標に結び付けるために、コンテンツマーケティングにおける具体的な目標値を設定します。例えばブログを運営するとして、毎月何%来訪者を増やすのか、そこから何%サービス申し込みに結び付けるのか、効果を測定するための数値を設定します。
同記事では、数値目標をもとに戦略を見直すことの重要性も強調しています。戦略は作って終わりではありません。日々見直し、改善していく必要があるのです。
補足:コンテンツマーケティングに必要な「顧客がサービスを使ってどんな幸せが生まれるか」という視点
最後に、コンテンツマーケティングでは「顧客がサービスを使ってどんな幸せが生まれるか」という視点が重要となってきます。
例えば、健康食品を扱っている事業者はなぜ商品を扱っているのでしょうか。顧客は商品を使うことでどのように幸せになれるのでしょうか。「健康な体が手に入る」。確かにその通りでしょう。しかし、そこからもう一歩踏み込んで考える必要があるのです。健康な体が手に入ると、どうなるのでしょうか。もしかすると、体調を崩しがちだった方が健康になることで、より仕事ができるようになるかもしれません。すると、年収が上がります。もしお子さまがいらっしゃれば、より良い学習環境を用意できるようになるかもしれません。自身が健康になると、お子さまの幸せが増すのです。それが、顧客の幸せな姿でしょう。
ここまで踏み込んで考えると、コンテンツの質も上がります。コンテンツを使って、顧客の未来の姿を見せるようなインタビュー記事をホームページに掲載するなど、施策がより具体的になってくるでしょう。コンテンツマーケティングは、多くの方に幸せを届ける力も持っていると信じています。
Third Stationは、コンテンツマーケティング全体の戦略設計やコンテンツの企画といったサービスを提供しています。「ホームページで集客したい」と考えの方は無料でHPを診断させていただきます。その他マーケティング施策についても無料でご相談可能ですので、マーケティング手法にお困りの方、事業者のご担当者様はぜひお問い合わせください。オンラインで全国対応可能です。
筆者プロフィール
山田太一
同志社大学卒業後、産経新聞社に入社。主に事件、行政担当として取材、執筆に当たる。その後、リクルートキャリアに入社し、新卒採用コンサルティング業務に当たる。コンテンツマーケティングエージェンシーを経て、2022年合同会社Third Stationを設立。